ねぇ悠太先輩?


今、私に見せてくれてるその笑顔は、どう見たって作り笑顔なんかじゃないですよね?


悠太先輩がそんな笑顔を見せてくれるから、私は今からでも先輩の特別になれるかもって、また勘違いしちゃうんですよ。


今から逃げずに先輩の心の傷と向き合うのでも、遅くはないですか?


なぜか涙が出そうになって、奥歯を噛んでぐっと堪える。



「悠太先輩…」


「ん?」


「大好きです」



絢先輩と高梨先輩が息を飲む音が聞こえる。


あんな話を聞いても、まだ告白なんかするのかって呆れられてしまっただろうか?


でも、それでもいい。



私は、悠太先輩の傷を知った上で、悠太先輩にこの気持ちを届けたい。








悠太先輩は、私の告白にただ呆れるように笑った。