「周さ…。いい加減その見境ない性格どうにかしなよ」


し…

信じたーーーーー!!!!!


「悠太に言われたくない!それ悠太に言われたくない!」


そうつっこみを入れる高梨先輩を無視して、悠太先輩は私の所に近づいて来ると、


「こいつ俺以上にどうしようもないから、近づいたらダメだよ?」


「分かった?」と言うように首を傾けながら私の頭をクシャッと撫でる。



当たり前じゃないですか!!


悠太先輩以外に近づきたいだなんて、一度だって思った事ありません!!!


そう喉まで出かかって、ぐっと言葉を飲み込む。


よく考えたら、先輩にとってはこういう言葉もしらじらしく聞こえるのかも…。



何を言ったって信じてもらえないのなら、私は悠太先輩に対するこの思いをどう伝えていけばいいんだろう?


参ったぞ。

これはかなり緊急事態だ。



「聞いてるの?」


「あでっ!」


先輩にデコピンをされて、はっと我に返る私。


額を押さえながら、めいっぱい頷く。


「はっ。いい音したね」


顔を上げれば、無邪気に笑う悠太先輩の姿があって…。