「はい。悠太先輩はアクセサリーなんかじゃないです…。そもそもモノなんかじゃない。悠太先輩は悠太先輩なのに…」
何でみんな分からないんだろう?
無意識に手に力が入り、飲みかけのミルクティーの缶が鈍い音を立ててヘコむ。
それを見ていた、絢先輩と高梨先輩は一瞬全く同じ顔で私を見て、2度ほど瞬きをすると、
目を細めて朗らかな笑みを浮かべた。
「へぇ。驚いたな。ヒヨコちゃんは、本気で悠太が好きなんだ」
「えっ!?」
高梨先輩にそう言われ、こちらこそ驚いてしまう。
いや、確かにその通りなんだけど…。
あまりにそうハッキリと言われてしまうと、何だかもの凄く恥ずかしさが込み上げてくる。
普段、悠太先輩を追っかけ回してるわけだし?
私が悠太先輩を好きだなんて事は、結構な人達が知っているはずだ。
生徒はもちろん、先生達も然り。
でも、こうも面と向かって指摘されると、もう少し慎みやかに先輩への恋心を抱いてもよかったのかな?なんて。
ほら、漫画とかに出てくる健気な主人公みたいにさ。
まぁ、今更言ったところでどうにもならない事なんだけど。
私の感情のダダ漏れ具合は、自分でもよく自覚してる。



