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「陽伊代ー。次移動教室ー。」
授業道具一式を抱えながら、席まで私を迎えに来てくれたしーちゃん。
「実験とかだっるー」と言いながら大あくびをしているしーちゃんに、
「ゴメンしーちゃん!私、移動の前に肥田センの所寄らなきゃいけなくて!先に言っててくれる?」
と言って、顔の前で手を合わせれば、しーちゃんは眠そうな目を更に細くして、
「今度は何やらかしたの」
と、ジト目で私を見てくる。
「ま、まだ何もやらかしてないよっ!この前の期末もなんとか乗り越えたし!
私、今日日直だから!ノート運ぶの頼まれただけ!」
「なーんだ。じゃあ、先行ってるよ〜!頑張って〜」
そこは手伝ってくれないんかい。
しーちゃんよ…。
ま。しーちゃんに期待しちゃいけないな。
さっさと1人で運んじゃおっと。
そう思ったものの。
「結構重いんですけど…」
肥田センめ。
いくら日直とはいえ、これが女子1人にやらせる仕事か!
てか、ウチのクラスの分だけじゃないでしょ!
このノート!!
心の中で散々愚痴を言いながら、チビで非力の私はもたもたと歩いていると、
––––––––ドンッ!



