だるい。
もの凄く面倒臭い。
だからこそ、みすみす目立つことをするなんてバカな話だろ?
俺に何の得があるっていうんだ。
「でも、かえって良かったかもしれません」
「良かった?」
「はい。だって、悠太先輩がリレーに出たら、私、自分のクラスの応援どころじゃなくなっちゃう。
そんなのクラスの期待を背負って走る友野にも悪いし…。
…とは言いつつも、やっぱり先輩の走る姿、もの凄く見たいんですけどね!もの凄く!!」
頭を抱えて葛藤しているピヨちゃん。
だけど、俺はそれよりも、ピヨちゃんが発したその名前が胸につかえていた。
「…友野君もリレーの選手なの?」
「はい!ああ見えて友野、陸上部の中でもトップクラスの足の速さなんですよ!だから、アンカーにさせられちゃって!クラスの子達も優勝狙えるかもって騒いでます!」
「…へぇ」
まただ。
これじゃあ、ピヨちゃんを友野君から引き離したあの時と同じだ。
クラス対抗リレーで友野君を応援するピヨちゃんを想像してイライラしてる。
走り終わった友野君に、笑顔を向けるピヨちゃんを想像するとまた更にそのイライラが増幅していくのが分かった。



