「むっふふふふ…」


「陽伊代。キモい」



晴れ渡る空!


白い雲!


いつもより活気のある校内に、砂埃の立つグラウンド!


そう!とうとうやってまいりました!


体・育・祭!!


赤、白それぞれハチマキをつけた生徒達が行き交う中、私は手元のプログラムを見ながら緩んだ顔が締まらないでいた。


「あんたさっきから、プログラム見ながらニヤけすぎ」


「だってぇ〜。初めて悠太先輩と共同作業で築いた、愛の結晶だよ〜?」


そう。


あれから私達は、見事プログラムを完成させた。


一時はどうなることかと思った作業も、悠太先輩の参戦により見違えるほどペースが上がり、予定よりも2日も早く完成!


悠太先輩は、期待を裏切らない出来る男っぷりで、

面倒臭そうにしながらも、その的確な導線と指示に私は更に悠太先輩を惚れ直してしまうハメになった。


一体悠太先輩は、どれだけ私を夢中にさせれば気がすむんだろう?


あのルックスで仕事まで出来るだなんて、

そんなんじゃ社会に出た途端、更に悠太先輩のファンが増えちゃうじゃんっ!


もうこれ以上ライバルはいらないよ〜!(泣)


って、私は社会人になってまで悠太先輩に片思いしてる気かっ!