姫色-Hime*iro-




そして、テスト当日――…




「なぎさー!早くー!!」




まるで昨日のことがなかったかのように元気なお嬢様。




「はーい、今行きます!」




…昨日のことは忘れよう。



ついでにあれからウダウダ悩んで結局遅くまで眠れずにいて今日寝坊した哀れな俺も忘れよう。






















教室につくと桜庭さん達はもうすでに来ていた。




時計を見ると8時28分をさしている。




それで遅刻寸前だったのだと改めて気付く。




「もう来ないかと思ってたのよ。」




そう言って笑う桃井さん。




…すみません。寝坊した俺の責任です。




そうこうして、チャイムが鳴った。




さて、どうなることやら。




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