姫色-Hime*iro-




―――と、いうわけで結局桜庭さんに迎えに来てもらった俺とお嬢様は今、桜庭さんの部屋にいる。桃井さんはすでに来ていた。




「そうねー、ユヒは昔から方向音痴だもの。」



「ちょっと忘れてただけよ!」




友達の家を忘れるのは友達としてどうかと思いますが。




「はいはい。もう、ユヒは素直じゃないのね。」




と、これはまた桃井さん。本当にお嬢様の扱い方が上手だ。今度、取り扱い説明書でも書いてもらおうか。



そうこうして、勉強会が始まった。










勉強会をして改めてお嬢様がかなりの勉強嫌いということに気付く。




それでも一週間もすれば、初日よりは断然良くなった、と、思う。

思い違いでなければいいのだけれど。


















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