冷徹社長の秘密〜彼が社長を脱いだなら〜

「僕たち高校からの付き合いだけど、そもそもあいつが何かに興味を示すなんてことなかなかないよ。ましてや猫なんて。似合わなさすぎる」


「そ、そうなんですか?」


だったら西原先生にも隠してたことだったのかな?あんまり知られたくないことを話してしまったのだったら社長に申し訳ない。どうしよう。


「あの、今の話・・・」


「大丈夫。心配しなくてもリョウにちゃんと伝えておくから。猫が好きだなんて初めて聞いたよーって」


「や、やめてください。すみません。私が軽率でした。社長の秘密を勝手に話すなんて」


「なるほどね。これはいい子だわ。お兄さんもいい子、いい子したくなる」


よしよしとなぜか西原先生に頭を撫でられていると「触るな」とカーテンをシャーッと開ける音が聞こえ、突然現れた社長。


私がびっくりしているとツカツカと近寄ってきて、私の頭に置かれた西原先生の手をブンと振り落とした。


「おおっと、猫好きリョウくん、こんにちは」


「・・・うるさい。深月にさわるな。名前で呼ぶな。お前とこいつは医者と患者の関係でそれ以上でも以下でもない。治療が終われば雑談もするな。名前で呼ぶな、触るな。穢れる」


「穢れるって失礼だな。でもこーんなに長い付き合いなのに、リョウが猫好きなんて初めて知ったな。教えてくれたら猫譲ってあげたのに」


「どの猫でもいいわけじゃない。俺が好きなのはみぃだけだ」