「あら、私がなんの理由もなしにこの処分に決めたとお考えですの?金子先生」 ふんわりとした白い髪を揺らして微笑んでいる校長先生。 だだっ子みたいにわめく教頭。 まるで親子のたわむれみたいだ。 校長は笑うのをやめて真顔になると、俺たちに向きなおって言った。 「ほとんどのあなた方のクラスの生徒は、昨日のことについて何も言いません。 何名かは、あなた方が……調子に乗ってやったと、言っています」