†††


「まっさか、あんたが俺選ぶなんてなぁ」



面接から三日後。


あたしは意を決して、ウィンを補佐として城へ迎えることを選んだ。


悩みに悩んだ結果なのに…


「何でそんなに喜びがないのッ!!」


「や、喜んでるぜ?ただ、面接中あんたずっと俺のこと変人見る目だったし」


「それはウィンが予想してた答えと全然違うこと言うからッ」


「呼び捨てかよ。まぁいいけど。ってか、予想なんて裏切るためにあるんだぜ」


「…あっそう。肝に銘じておくわ」


「…姫様。手元のブローチが主人がいなくて泣いてますよ」


「あっ、やだっそうだった」


ライトの助言に、あたしは補佐を証明するブローチを、ウィンにつけようとしてたことを思い出す。


「ウィンが余計なこと言うからッ」


「素直な感想を述べただけだ。第一、ブローチぐらい自分でつける」


ウィンの左胸辺りにつけようとしていたブローチを取られそうになって、あたしは叫んだ。


「ちょっ、ダメ!あたしがつけて初めて、あんたは補佐って名乗れるのよ」


「はいはい」


「…よしっ、ついた」