名のない足跡


†††


それからは、いろんな人と話して、笑った。


たくさんの人から、誕生日プレゼントを貰った。


あたしって、幸せ者なんだなぁ、ってつくづく思った。



少し疲れた、と感じたあたしは、一旦寝室へ戻り、眠ってしまった。


次に目が覚めたときには、もう夕方の六時を回っていた。


「えっ、ちょっ、うそ!?」


あたしは飛び起きて、乱れた髪をセットし直した。


だってまだ、ライトに会ってないのに!!



いろんな人と話してる間、意識的にあたしはライトを探していた。


でも、全然見つからなくって、正直焦っていた。


…メイドさんたちに、捕まってるかもしれない…!って。



今日のメインは、夜のダンス。


ライトを誘おうかなって考えちゃったりしてる。


ダンスまで、あと一時間…!



急いで大広間に戻ったあたしは、ライトの姿を探す。


きょろきょろしていると、誰かにぶつかってしまった。