SECRETプリンス

体育館に着き、分厚く重いドアを勢いよく開ける。

すると、

「おはよう凛」

そこには、中学の時からよく一緒にバスケをしている友達、北見蓮(きたみ れん)がいた。

「おはよ〜」
「お前、遅かったな。何かあったのか?」
「あー、まぁ〜ね・・・」

私は苦笑いをしながら荷物を置き、バスケシューズに履き替える。

「蓮!ボールパス!」
「おう!」

ーーパシッ

蓮からパスを受け取り、そのままドリブルをしてゴールを決める。

ーーシュパンッ

ボールがゴールに綺麗に収まる音が体育館に響く。

「ナイスシュート!凛!」
「あったりまえよ!次は1or1しますか!!」
「よっし!」


そんな、たわいもない会話をしながら私の頭の中に、ふと1つの疑問が思い浮かんだ。