真心を あなたに







生々しい夢だった。


まるで寝た気がしない。


久々の温かいベッドに寝たために人肌恋しくなったのだろうか。


感覚まではっきり覚えている。


__ックソ!


イライラがおさまらない。


「なにしてるんすか。トキさん。」


思わず呟いた。



今、どちらにいらっしゃるんですか。


今、何をしていらっしゃるんですか。


早く戻ってきてください。


じゃないと、俺は…



トキの、おぼろげな顔が浮かぶ。


__「アズ……俺がいない間、カンナを頼んだよ」


空鶴は、布団に包まったまま、頭を抱えた。