彼女の髪に埋もれながら、首元を吸う。
口を離すと、そこに蝶が羽を広げたような痕ができた。
首は、彼女の性感帯だ。
僅かな喘ぎ声を出しながら、
カンナは真っ赤な瞳を潤ませる。
その顔を間近で捉え、
吐息に触れながら、ドレスをゆっくりと脱がした。
柔く白い胸が露わになる。
その双方を、口や手でゆっくりと愛撫しながら、堪能する。
カンナの身体は震えていた。
それをなだめるように、
肩や首にキスを落とす。
脇腹に手を添え、滑らかな腰の曲線に沿って撫で、
そのまま下腹部に伸ばそうとしたとき、アズは言葉をだす。
「トキさんは、もういいのか?」
カンナの身体がビクンと震え、
眼から静かに涙が溢れた。
アズは下腹部にあった手を彼女の頬に添え、
涙を指と唇ですくった。
そこで、空鶴の目が覚めた。


