真心を あなたに






「いや、そうじゃないって。

ぶっ倒れる前に、メシ食って、保健室行ってこい!

…カンナさんと、なんかあったのか?」



空鶴はピクッと反応して、悠をみた。



その睨みに僅かにたじろぐも、悠は黙って空鶴をみている。


「なんにもないから」


「…これ以上詳しくはきかねぇけど、
しんどくなったら、ちゃんと言え。
吐きだせ。

溜め込むところがお前の悪い癖だ」



「無駄に心配するところがお前の悪い癖だな」


「俺だけじゃねーよ、冴(さえ)も心配してたぞ」


「何で冴が出てくるんだよ」


「お前にぞっこんだからだよ」


空鶴はハッと短く笑った。

悠が眉をひそめる。