生まれつき真っ赤な瞳。 濡れたような黒い髪。 白い柔肌。 今日もワインレッドのドレスに身を包み、 赤い口紅で挑発しながら 男顔負けの声量と唸りを持った歌声で夜を往く。 誰かが血濡れた宝石みたいだと言った。 声と見目を武器にしてきた。 そうしなければ生きてこれなかった。