朝。
変わらず 空は 青空が広がっている


いつも通りに 全足で みっちゃんの家まで走り 髪を整えながら 学校まで 歩く。

なぜだろう

今日は たける先輩の話はしなかった
なにかが 私を止めている気がした




その代わりに 昨日 礼と話したことをみっちゃんに 話した


なぜか みっちゃんは すごく喜んでくれた
やっぱり 友達って いいなぁーと私は思った
なのに 私は憎みが たくさんあったことがバカらしく感じた


今日も みっちゃん 占い時間。

「えっーと…… 今日の菜月の運勢は …… 何もかも うまくいくよ!!! 昨日とは大違いって くらいに!! とくにいいのが 恋愛系!! 新しい出会いから 1歩前へ!」

…… どこまで みっちゃんは お人好しなんだ……
きっと 彼氏がいない私のために 気を使って 言ってくれているのだろう。

「みっちゃん!! それって 礼のこと言ってんの〜?(笑) 私のタイプじゃないよ〜 私の好みは イケメン♡」と 笑いながら 言った


「……菜月さー、まだ 顔が大事だと思ってんの?? 顔は 全然関係ないんだよ?? 性格をみて。 確かに友達に紹介する時に恥ずかしいかもしれないけど 顔っていう考えは 私はおかしいと思う」

…… めずらしい みっちゃんが 自分の意見をこんなにも 言うなんて

「そんなの分かってるよ……でも どうしても 顔で判断しちゃう 自分がいるの。どうしたらいいの?」

昔からそうだ。 自分はおかしい イケメン=好き、 になってしまうからだ。私の人生は恋多き人生でいつも 大変だ 世の中にはこんな女性が多いのではないか
どれだけ 性格を見ようとしても なぜか見れない自分が嫌いだ
こう考えてる間にも みっちゃんは

「そ、そのうちに 分かるよ!」と返した。

うーーーん…… そんなもんなのかな〜?
と思いつつも 別の話にふれる。


今日は いつもより 早めだ。今日から 朝練があるからだ。
週に1度だけ 男子テニス部と女子テニス部で 合同練習がある。 合同練習って言っても ずっと 走ると言われたけど……


女子テニス部の顧問は ゆるい感じだが これは 最悪なことに 男子テニス部の顧問が進める感じだ。 だから なにがなんでも 週に1度と 決まっている。 例え雨でも 走るのだ……


しかも 休んだりしたら 1週追加。 女子にはとくに厳しいらしい
さらに 運が悪いことに 私をさり気なくいじめてくる 英語の先生だ。

なんで 朝練が追加されたかと言うと 私の学校は 今までの中体連で 全て 負けている。 怒るわけだ
学校に着くと ほとんどの人がいた。
5分前に学校に着くという計算だったが 喋りすぎて 1分遅れてしまった
すると 男子テニス部の顧問が
「お前ら 遅い!!!! 1週追加だ!! 初めてなのに 遅刻するとは…… 俺に 目をつけられたな」

となんか ゴニョゴニョ言っている先生だ。
いっそのこと 英語で喋ってろ!!!
と思いつつも 一週追加とは…… ついてないな

荷物を置くと 礼がいた。 礼はちょっと 口が悪いだけで 優しいしノリがいいと 人気者だ だから 今日もたくさんの人に囲まれている。 ―――みっちゃんが 駆け足で走って行く。どうやら みっちゃんは 彼氏のほうに行ってしまった。

しょうがないか


ランニングが 始まった。合同練習と言っても 女子と男子で 自然にはっきりと別れてしまった。喋ってはダメなのに 女子は ぎゃーぎゃー。 これは マズいぞ
恋バナをしながら ダラダラと走っていたから 当然 顧問が怒る。

「お前ら!!! なぜ そうなる!!そうなるなら 男女で ペアを組んで 交代で 数えていけ!!!」

……無茶苦茶な…… 先生の頭の中の構造を見たいくらいだ。

でも なぜか女子は 嬉しそうに どんどんとペアを組んでく。

理由をよく考えたら 分かった カレカノがいるんだ

テニス部には カレカノが結構いる。

あ、あー!? そこも!? あっちも!?
あーーーー……マジか
どんどんと ペアを組んでいく

みっちゃんは彼氏とペアを組んだ。



私は取り残されていた。 こんなの 酷すぎる。

――― すると 「お前。 いないだろ? じゃあ、俺とペア組まない?」 誰だろ?? ……声聞いたことある。 ……あ、!!!!
礼だ!

見上げると やっぱり礼がいた。

もう 選択肢はなかった。男子15人と女子15人で ぴったりいるから 礼しかいなかった

「うん。」
と返事をし 私が先に走ることになった。

走ってる時に 朝練中の たける先輩に会った。 きゃーーー♡今日もカッコイイ♡
だめだ!!! 顔じゃない!!!しかも 止まったら 追加だ!!

やっと あと 1週になった。 もう 汗だくだ

喉乾いたな…… すごく 暑い

そういえば 朝からなにも 飲んでないや。
……ん? 昨日の夜から!!!……やばいぞ!脱水症状になっちゃう!!

1周と言っても 長い距離だ
「体力 もつかな…」

頑張って走ろう!!!





のど乾いた




暑い




クラクラする……









――― ちょっと 限界かも











バタンッ!!!……









ぼんやりと 空が見える。




青空 太陽を輝かせている





きれいなだな




きれいなのに 太陽のせいで













誰か 助けて…… 暑い 気持ち悪いよう




……たける先輩



みっちゃん















礼……







誰かが こっちにくる


体が 浮く。



そこからの 記憶はないが みっちゃんによると 礼が 保健室まで 運んでくれたらしい。



そして 今の時間は2時間目の休み時間。



教室に戻ると みんながいた。


「大丈夫だった!?」 「急に倒れてびっくりしたよ!!!!」

みんな 心配してくれたんだ。


「大丈夫だよ〜!! 心配かけてごめんね!?」と言い
礼にお礼を言いに行かなきゃ と思う私は まだ ぼんやりする 視界を 我慢して 5組へ行った。
礼がいた 近くの女子に礼を呼んでくれるように頼んで 呼ぶと 周りの男子が 冷やかす。 「おっーと!? 告白ですかぁ〜??」


――― こういう男子はいい迷惑だ。


うるさいな と思いつつも 礼に「ありがとう。」と言った。


すると 礼は うん。 とだけいい 冷やかす男子に向かって 「好きじゃないから。 俺にお礼をいいにきただけだから」と言った。
多分、誤解をといてくれたんだと思った。優しいなぁー

すると しつこい男子が 「ほんと〜???」と聞いてきたから ほんと!!と私が言おうとしたら

「うるせーなー。 コイツは恋愛対象外だから。」と。……




…… そーなんだ。



アレ? なんか ちょっと ガッカリした????



―――キーンコーンカーンコーン
あ、やばい!!! 次は 国語だ!!

急いで 教室に戻る


間に合った。
国語の時間は 礼のことで 頭がいっぱいだった。
なんで? 私って恋愛対象外なの? だから彼氏が出来ないんだ












はっ!!!! ……どうやら 夢を見ていたようだ
リアルすぎる夢だった。

まだ 時間は2時間目の休み時間

倒れてから

アレ???? なんか へんな感じ


思いながらも 教室に戻る。
すると、みんながいた。

「大丈夫だった!?」 「急に倒れてびっくりしたよ!!!!」…… なんか 夢と一緒すぎる。


まさかね。


まだ 頭が混乱しているんだと 思った。


礼にお礼をいいに 5組へ向かった。

すると 「告白ですかぁ〜〜〜????」と冷やかす男子。




!? これは 間違いない!
正夢だ!! ……そうすると この後は 礼が…… 恋愛対象外だから。 と言う



その瞬間になぜか私は 教室に向かって 逃げてしまった。 自分でもよく分からなかった どうして自分が逃げてしまった。

礼と話さなかったぶんだけ 次の国語には余裕で間に合った。


――― 自分が逃げてしまったのは 言われるのが怖かったから? 恥ずかしかったから?? ……それとも 恋愛対象外って言われたくなかったから??

考えたけど 無理だった。