君と私の恋愛経験値


「あ、雪染くんと夏木さん、付き合ってるんだ?」




ほ、ほらぁぁあ!泣



「ち、違うよ!
そんなわけないよ!」


「え、そうなの?」




笑顔を絶やさない田村くん。


こ、ここまでくるとすごいな…
ていうかその違うよっていう一言で信じるんだ…




「じゃ、じゃあ、行こっか?」




「うん、そうだね」





私たちの教室から、
教員室まではそう遠くない。



教員室は、この高校に入ってから初めて行くなぁ。




ーーーガラガラ!



「「失礼します」」



教員室は、中学とは比べ物にならないくらい大きくて先生も多い。


これだけ先生もいるし、やっぱり、勉強も大変になるのか…



ガクッと肩を落としながら、担任の先生の机に着く。




そこにはペラっと一枚の紙と、重ねられたクラスメイトに配るものと思われるたくさんのプリント。