ああああ
やっぱりやめておいたほうがよかったかな。みんなの視線が痛い。
でも、友達は欲しいけど私にはもう由奈という友達がいる。
大丈夫だ、大丈夫。と自分に言い聞かせる。
「おー夏木、やってくれるのか。」
は、はい…と引き攣った笑顔で答える。
先生は嬉しそうな顔をして、教壇の方に私を呼ぶ。シーンと静まり返った教室の中は、ひとり立ち上がるのだけでも辛い。
「あ、あの子昨日雪染くんに呼ばれてた子じゃん」
「え、あの子真面目系タイプ?」
「それか、やりたがりじゃね?」
ーーーズキン!
予想していたことではあるけど、胸が痛む。
羞恥のせいで、かぁっと顔が勝手に赤くなっていく。
でも、結局これは私の自己満足で独りよがりの押し付けだ。言い返せない…
気にしてない風に装い、教壇に立つ。
奇妙なものを見るかのように視線を向けてくるクラスメイトたちと目が合う。
こわい、こわい、もう嫌だ…っ
やっぱりあのとき手を挙げなければよかっ
「そいつ、お前らのために学級委員やったんじゃねーの?」
