やっぱり、貝斗の言う通り彼氏を作りたい、とか素敵な恋がしたい、みたいなのは夢のまた夢なのかな……




「恋、してみたいんだけどなぁ。」




ポツリと出た私の言葉。


だけど、私の言葉を聞いて由奈は静かにクスクスと笑い始めた。



「何言ってんの、二葉!
これからいろんな男の子の友達できれば恋なんてすぐできるって!」




「そう、なのかな……」





でも、今の私に貝斗以外話しかけることのできる男子なんていない。



まずそこからどうにかしないと!





キーンコーンカーン



「お前ら〜席つけー」



先生が教室に入ってきて、さっきまでバラバラに立っていたクラスメイトたちが一斉に席につき始める。



高校生活はすごい楽しみだけど、やっぱり授業はだるいなぁ。



ああ、でも今日の1時間目はHRなんだっけ。






「えー今日は、男女1人ずつ学級委員決めるからなー。
うちは基本的に完全立候補制だから、立候補がでるまで帰れないぞー」




「ええー!なにそれ!?」
「ありえなっ!」