学校を後にしてから10分が経った。

いまだに気まずいムード。

私は何か話をしなきゃと思い、話す内容を考えてた。

そしたら彼が、話かけてきた。

(考えてた意味ないじゃん!!)

そう思いながら彼と話始めた。

「沙紀は彼氏居るのか?」

(いきなりその質問!!?)

そう自分に言いながらも答えてしまう。

なぜだか、彼には隠し事ができないような気がした。

「今まで彼氏なんて居ないよ。ずーっとフリー。」

そう私が答えたら、彼はさっきよりも嬉しそうに笑って話続けた。

「そうなんだ(笑)」

「わ、笑わないで!!貴方は彼女居るんでしょ。」

「はっ?俺が??そんなもん居るわけねぇーだろ。」

(嘘でしょ??こんなにかっこよくて、やさしそーなのに。)

そんなことを思いながらも、つい気になって聞いてしまった。

どうして、彼女が居ないのかを・・・。

「嘘!?なんで!?」

「嘘ついてどーすんだよ。」

「だって、かっこいいし、やさしそーだから居るかと思うもん。むしろ、居ないのがおかしいって!!」

「かっこいいって思ってくれたんだ(笑)」

「それは・・・。」

(私は何を言ってるの!?今日会ったばっかな人にいきなりかっこいいなんて!!いったい私はどうしたってゆうのよ(泣)!)

私は、そう思いながらも話ながら歩き続けた。

「なんか嬉しいな(ニッ)沙紀が俺のこと見てかっこいいって思ってくれて。」

「なんで?よく言われないの?」

「あんまり言われないな。それにしても沙紀、敬語使わなくなったな(笑)」

「えっ?」

「ついさっきまでは敬語だったのに、今は普通に話してる。」

彼にそう言われて今はじめて気がついた。

(そーいえば、いつの間にか敬語じゃなくなってる。なんで?)

私の中に新しい疑問がまた一つ増えた。

今日はいつも以上に疑問が多い。

(これもすべては彼と居るから?)

そう考えているうちに、桜の木に着いた。

そして、私たちはまた話し出した。

「わぁー、朝よりまた綺麗になってる。」

そう私が言ったとたん、彼が急に笑い出した。