「あーあ。だから夏休みは嫌いなんだ。」
夏休みがあと2日で終わろうとしているとき、亜美が苦々しくいい放った。
亜美は、この夏友達と毎日遊ぶ予定だった。なのに友達は、旅行や実家に帰ったりで暇なのは亜美だけだった。
亜美はこの夏、刺激的ななにかが起こる予感がしていた。だがその予感は見事に外れ、退屈な毎日を過ごしていた。
夏休みの宿題は全部終わり、学校から借りた本は全部読み終わった。
つまりすることがない。
退屈な時の計画はそこそこできていた。でも、夏休み始まって1週間で使い果たしてしまった。その計画も計画だ。ただ男の子と遊ぶだけだからだ。一度も学校の外で男の子と遊んだ事がないからってあんまりだ。
「あーあ。早く学校行きたいなー」
と言っていると、父親が
「そんなに暇なら勉強しろ!」
と、怒られてしまった。
そう、学校に行きたい理由の1つに家にいたくないのが入っている。
家にいても怒られるだけだからだ。
もう1つの理由は、友達に会いたいという理由だ。
なにせ亜美はとても寂しがりや&心配性(考えすぎ)な性格で1人の夏休みなんか寂しくて寂しくて、それでもなんとか夏休み1ヶ月やってきてあと少しという時、限界に達してしまった。
そして、学校に行きたい最後の理由に好きな人に会いたい!という理由だ。早く会いたい!だけどそう思ったところで時間は速く進むはずもなく、また振り出しに戻るのだ。