た い よ う


「ね、じゃあ何歌う?」
如月はワクワクしているようで、目を輝かせている。
「うーん。てゆーかそれは長谷川にも聞かないと」
「そっか…てかそーだよね。今から壮呼ぶ?」
「え!?長谷川って今何処に居るの?」
あたしは特別気にしてない様子を気取って言う。
「多分今の時間帯は屋上だと思う」
「へぇ…じゃあ呼びに行く?」
「うーん。てかその前に歌う曲決めない?」
「まぁ別にえーけど。てか作詞作曲とかせんと?」
あたし達は廊下を歩く誰かの足音も気にせずに、すっかりバンドの話で盛り上がっていた。
すると、ガラッと教室の扉が豪快に開いた。