私は彼が思うよりずっと前から彼のことを知ってる。

写真で見せられていたし、どんな人なのか聞いていたから。

実際会ってみると私の想像を超えたとても素敵な人だった。

凄くかっこよくて優しくて私たちのために一生懸命で。

でも私たちは住む世界が違う。

相手はとてもエリート。

だけど私はごく一般市民。

だから諦めていたんだけど。

私を好きだと言ってくれたあの時。

凄く嬉しかった。

その気持ちに応えたかった。

「それで・・・その彼って誰?」

「・・・鈴夜さんです」

「レイ!?」

「お・・・俺?」

「叶さんからあなたのことずっと聞いていました。とても素敵な人だと。だから私はあなたが好きになりました。出会う前から。出会ってからはもっとずっと好きになりました。私が選ぶのは鈴夜さんです」

「璃亜。ありがとう。俺もお前が好きだ」

「ありがとうございます/////」

「あーあ。レイくんが選ばれるなんて」

「かなりショックだな」

「ご、ごめんなさい」

「璃亜のこと、攻めてるわけじゃねーよ」

「・・・・・・」

「そんな顔すんなよ」

「二人ともおめでとう!レイくん!璃亜ちゃん泣かしたら怒るよ!!」

「当然泣かせない」

「その言葉忘れんじゃねーよ!」

「璃亜ちゃん。良かったね」

「ありがとう」

私は心からそう言った。

選ぶことができなかった2人だけど。

私を好きになってくれた。

本当にありがとう。

そして鈴夜さん。

私の気持ちに答えくれてありがとう・・・。