隆太さんとやり合ってしばらくたった。

愛華はあの時の恐怖がまだ残ったままだ。

レイたちは相変わらずだ。

私はというと決断に迷っている。

私はレイたちの中から1人を選ぶ。

心は決まっている。

だけど1人を選ぶことで春樹さんたちを傷つけてしまうのではないだろうか。

私は3人とも大事。

私と愛華のために動いてくれた。

今も私の、身体を治すために動いてくれている。

春樹さんの薬のお陰で身体が大分良くなった。

倒れることもなくなった。

本当に感謝している。

だから1人だけを選ぶのは少し嫌だ。

傷つけてしまいそうだ。

3人みんなが大事だ。

だけど私は・・・・・・・・・

どうしたらいい!

分からない。

分からないよ・・・・・・

「・・・ん・・・ちゃん!璃亜ちゃん!」

はっと気づく。

「ご・・・ごめんなさい。何ですか?」

「何か悩んでる?」

「え?」

「悩んでんなら俺らに言えよ」

「微力かもしれないが力になる」

悩みはあなたがたのせいなんですがねぇ。

「大丈夫。何でもありません」

「ならいいが・・・」

「所で璃亜ちゃん。誰を選ぶか決めた?」

「え!?あ・・・と・・・」

「急かすんじゃねーよ!」

「璃亜。ゆっくりでいいから」

「・・・ない」

「え?」

「選べない」

「選べないってなんで?」

「この数ヶ月色んなことがありました。その中で春樹さんたちがどういう人たちなのかを知ったつもりです。まだ知らない部分もありますけど」

「それで?」

「私は春樹さんたちが大事です。だから誰か1人を選ぶことはできません。傷つけたくありません!」

「はぁ?なんだそれ?ばかじゃねーのか」

「な・・・」

「璃亜ちゃん。僕達はさみんな君が好きなんだよ。だから大好きな君にフラれるぐらいなんて別にいいんだよ。覚悟の上で君にプロポーズしてるんだからさ!」

「・・・・・・っ」

「璃亜。答えちゃんと伝えてくれないか」

傷つくの分かって私に・・・・・・

バカみたい。

でも私もバカが好きみたいだね。

「わかった・・・言うよ」

本当は誰も選ぶつもりはなかったんだけどね。