このツッコミどころ満載な2人は俺、福久 澪(ふくひさ れい)の友達だ。

モノマネ大好きなお調子者の倉田 誠(くらた せい)通称くらちゃんとJK語が好きな坂本 誠(さかもと まこと)通称さかもっちゃん。

2人は高校一年の最初の方で名前が漢字一緒だから仲良くなったらしい。 ちなみに俺と2人が仲良くなったのは二年の初めだ。

1人でいる俺にやたら話しかけてきて、最初は無視していたがだんだんと話すようになって今では一緒につるむようになった。

まるで兄弟みたいな仲の良さな2人だけどちゃんと俺のことも輪に入れてくれる。 なんだかんだで2人には気を許している俺が居たり。



「ひっさーってほんとにズバズバ物言うよな。 『あんたに興味ない』とか女の子に言えるのひっさーぐらいじゃない?」

「それな! あの子ありよりのありだったじゃん? ほかの男なら絶対に告白OKにしてるよ」



「ねー?」と女子のように共感している2人にため息が漏れる。 ありよりのありかは知らないけどまじで興味ないもん。 香水きつかったし。

俺は自然でも甘い匂いがするのが良い。




「まあ、今は彼女とかどうでもいいかな」

「え! ひっさーに彼女出来るの想像できないんだけど! ひっさーが女の子に向かって『好きだぁ』なんて言うの!? 想像できない!」

「……なんで俺、好きだぁって変に言葉伸ばしてるの……」



まじで意味わからん。 だけど面白い。思わず頬が緩む。

それを見た2人がホッとしていたなんて俺は気づいていなかったのだ。