ある日百合の気持ちをいっぺん変えたことが起きた。朝百合がため息をついていると、

「どうした? なんかあったなら俺にいってごらん?」

温かく、優しい声が百合を包み込んだ。

「暗い表情(かお)してっからこっちが心配になんじゃん?もっと明るい表情してようぜ~!頑張れ。」

「ごめんなさい…私、ちょっと…」

百合は心配かけないよう一生懸命言葉を見つけようとしたがムリだった。