「あーあ、またテスト…か~」

と百合がため息をつく。百合が使う通学路はほとんど人が通らない。通ったとしても同級生で皆百合のことをバカだと思っているから、あいさつもしない。

「まぁいつものことか… 暗くてもしょうがない!!前向きでいよう!!そうすればいつかは…!」

百合はいつも前向き。確かにテストは、いつも0点に近い。百合はわかっている。自分がバカなことくらい。皆は冷たいどころか、話すことさえ構ってくれない。そんな日々が続いていた。それよか高校生の中でバカ…かもしれない。ほどだった…