「そ、そうだよ!
だってただの幼なじみどうしの同居だよ!?
あるわけないって~~!!」
自分でそういったはずなのになぜか胸が針で突かれているようにチクチクと痛かった。
“幼なじみ”
という言葉が一瞬イヤになった。
それにしても隼斗に作ってもらったお弁当……すごく美味しい。
隼斗ってほんとに何でもできるよね。
こんなにも美味しい料理を作れるなんて…知らなかったよ。
「あっれ~、お弁当のおかず一緒じゃーん」
あたしと隼斗のお弁当を覗いてニヤニヤと頬を緩めながら、からかうように二人が言った。
「き、今日は隼斗が作ってくれて!!」
「なんだかんだラブラブだよね~」
「「違うから!!」」
毎度毎度のいつものやり取りをしながら
隼斗の作った美味しいお弁当を食べていた。
それから話は一昨日のドラマの話になった。
あたしたちの話から
逸れてくれて本当によかった。
あのまま、あの話が続くと余計なことを口を滑らしてしまいそうだったからちょうどよかった。



