「で、どんな感じなの?同居って」
そう言われて、ふと昨日のことが頭の中に蘇ってきた。
───…お前は嫌いでも、俺は好き
隼斗が言った、その言葉が頭の中に浮かぶ。
って…アレは髪の毛に対して言ったんだってば!!
決して、あたしに向けて言った言葉じゃないから!!!
あたしは頭をフルフルと
左右に振って昨日の出来事をかき消した。
「別にお前らが
期待してるようなエピソードなんてねぇよ」
そう言い放った隼斗。
そうだよね……。
あたしが勝手にドキドキしてるだけで隼斗はなんとも思ってないんだもんね。
隼斗にとってはあの言葉も髪の毛に向けてだしね……。
って、なんであたしは
こんなにもショックを受けているの?



