「あー!!!!作ってない……。最悪……」



いつも手作りのお弁当を持って行っていた。

どうも、食堂のご飯は好かない。
というより、あたしの口には合わない。

だから自分で作っていたのに……最悪。
泣きそうになるのをグッと堪えた。



「はぁ~~~…」



あたしは朝から重く深いため息をこぼした。


朝からめちゃくちゃショック……
あのまずい学食を食べなきゃいけないのか…。

うぅ、本当に最悪すぎる。



「だと思った。……ほらよ」



隼斗がぶっきらぼうに渡してきたのは、見覚えのあるピンクの巾着。


え……コレって。



「え、なんで…?」



あたしのお弁当箱じゃん。

まさか……わざわざ、作ってくれたの?