「そーいえば、さっきの男の子可愛かったね」
あー…あの結婚してって愛咲に言ってきたヤツ?
俺としては、普通に焦ったんだけど。
まあ、どうせお前は子供としか見てないんだろうけどあーいうのって意外としつこかったりすんだぞ。
「まあ…」
「あたしもいつか結婚したいなあー」
「お前が結婚できるのは
40歳くらいになったときかな」
「はあ!?
さっきと言ってることが違うじゃん!」
お前が他のやつと結婚するところなんて
こっちは見たくもねぇんだよ。
彼氏だって作って欲しくねぇんだよ。
だけど、俺はただの幼なじみだから
そんなことを愛咲にいう権利もない。
「気が変わった」
「なによ、それ!」
「まあー…そういうことだよ」
「どーいうことよ!」
お前には分かんなくていいよ。
俺の気持ちなんて。
むしろ、知らない方が
お前が辛い思いをしなくて済むから。