「はっ!?おま…っちょ、泣いてんの!?」
「ううん、何でもないから…っ。
それともうご飯できたよ」
涙をゴシゴシと服の袖で拭った。
ここで泣いてるって言ったらせっかく
お風呂タイムを無駄にしちゃうから…。
早く上がってきすぎて
寝冷えされてもあたしが困るし。
「…わかった」
隼斗のその言葉を聞いて
あたしはのろのろとリビングに戻った。
あーあ、餃子冷めちゃったな。
もう一回、温め直そうかな?
でも、そんなことしたら
味が落ちちゃうしな~…
そんなことを思っていたら、
「おい、やっぱり泣いてただろ」
上半身裸の隼斗が
リビングの扉の前に立っていた。
首から下げたバスタオルで自分の髪の毛をワシャワシャと拭きながら、あたしの方に近づいてきた。



