お金持ちの人はお金持ちが通うような学校にでも行きそうなのに小・中学校も普通の学校だし、
高校だって隼斗ならもっとハイレベルなところだって行けたのにこんなあたしでも受かるような平凡なところだし…。
それもわざわざ
あたしと同じところにするなんて…!!
ますます、意味不明なヤツ。
そんなあたしはこの高校に入学して2年目の春を迎えた。
栗色のくせっ毛で腰まである長さの髪の毛に
とくに可愛いわけでもない顔。
身長だって低いし…いい所はなし。
ただ、この目は唯一、気に入ってる。
パッチリ二重なこの目はママ譲り。
「それは別だ」
真顔で、どこか切なげな表情を浮かべてあたしとまるで目を合わせようとはしない隼斗。
そんなこと言って本当はできないからでしょ?
「ふふふふっ…!
できないからって強がんなって~!!」
そういって、隼斗の肩をバシバシと容赦なく叩く。