「本当にありがとうございます...」



あたしは深々と頭を下げた。

すると、隣に座っていた隼斗も



「父さん...俺のワガママを許してくれてありがとう」


そういって頭を下げた。



「もうやだな~二人とも!頭上げてっ!!

今日は二人が恋人になったことを祝う日なんだからっ♪」


香織さんはルンルンと楽しそうにしている。


「香織、“頭を上げて”は俺のセリフだろ!?」


「あら、そんなことどうでもいいじゃない」


二人のやりとりを見てあたしと隼斗は顔を見合わせて笑った。