なんでこんなのところに……こんなのが。
中を開けてみると、そこにはいつかあたしが欲しいと言っていたハートのストーンがついたネックレスだった。
あのときは、
『お前には似合わねぇよ』
なんて言ってたくせに…
本当にズルくて
優しい男なんだから………バカッ!
もしかして……ずっとここに入ってたの?
なんで今になって気付くかな……?
あたしってばいつも気づくのおそすぎ。
「うぅ…好きだよ…会いたい…」
彼には届かない、許されない言葉を
あたしは静かに声にするだけだった。
もらったネックレスを胸の近くで強く強く
優しく握りしめて子供のように泣きじゃくった。
キミは目と鼻の先にいるというのに、どうしてこんなにも距離があるように感じるんだろう。