「あんたのことなんて見てないし!」


「……欲しいなら欲しいって言えよ」



どうせ、愛咲のことだから
このプリン、食べたかったんだろ?


だから、俺のことなんかを見てたんだ。



「べ、別に欲しくなんて…!」


「じゃあ、全部たーべよ」


「あっ!待って!一口だけ!!」


「ほら、欲しいんじゃん」



俺がそういうとムッとしたようにむくれた愛咲。

だけど、そんな姿もまじ可愛い。


お前はいつからそんな顔できるようになったわけ?


無自覚って本当に怖いし、ムカつく。



「……早く、ちょうだいよ」



俺の服を少しだけ掴んで
上目遣いで見つめてくる。


くそっ…マジでムカつく。

お前、俺を殺しにきてんのか?


可愛すぎんだよ。
だから、俺がそばにいないと心配なんだよ。