「ちょ…恭介っ!
なんてこと言ってんのよ!」
「パーティー、ほんとに
行かなくていいのかよ」
恭介くんはあたしをジッと見つめる。
恭介くんの目は
真剣そのもので逸らせなかった。
「その日しか隼斗を取り戻すチャンスはないんだぞ。
その日を過ぎたら本当に取り返しつかねぇんだよ」
ああ、そうか。
恭介くんはあたしのことを
想って言ってくれているんだ。
だけどね……
「あたしはもう十分だよ。
隼斗との過ごした日々はあたしだけのもの。
誰にも手に入れられない…雪ちゃんにも。
それだけでいいの……」
隼斗との思い出が
一番あるのはきっとあたし。
雪ちゃんも手に入れたくても
手に入れられないあたしだけのもの。



