「えっ…?なんで…?」


「マジで言ってんの?」



二人とも信じられないとでもいうような顔であたしを見つめる。



「マジで言ってるよ。

あたしと隼斗は最初から
結ばれない運命だったんだよ」



生まれた境遇が違いすぎたんだよ。


彼は財閥の御曹司。

あたしは平凡な家族の娘。


どう考えても
幸せな未来なんて見えないでしょ?


それに比べて、
雪ちゃんと隼斗は…財閥の御曹司とご令嬢。


誰が見てもお似合いだし、誰も文句も言わない。


幸せな未来だってはっきりと見えている。



「あんたはそれでいいわけ?
隼斗のこと諦めて前に進めるわけ?」



真瑠の言葉にあたしは涙がこぼれそうになりながらも必死地言葉を紡いだ。



「っ…進まないよ…
あたしはずっと隼斗が好き」


「それ、矛盾してるけど…?」


「だったら、諦める必要なくない?」



二人の言うとおり、
あたしの言っていることは矛盾している。