【隼斗side】




「隼斗くんっ!今日はどこにいくー?」



俺の腕に自分の腕を絡ませながら話す雪乃。

そんな雪乃の言葉すら、今日は遠く感じる。


愛咲の風邪が移ったのか……?



「ねぇ、隼斗くん。聞いてる?

どうしたの?顔色悪いよ?」


「だいじょ…」



“大丈夫”

そう言おうとしたけど、体は正直で瞼が重くなり、そのまま俺は意識を手放した。







「ぐすっ…」



俺の前でいま……愛咲が泣いている?

どうして…愛咲が俺の前にいんの?