【隼斗side】 「隼斗くんっ!今日はどこにいくー?」 俺の腕に自分の腕を絡ませながら話す雪乃。 そんな雪乃の言葉すら、今日は遠く感じる。 愛咲の風邪が移ったのか……? 「ねぇ、隼斗くん。聞いてる? どうしたの?顔色悪いよ?」 「だいじょ…」 “大丈夫” そう言おうとしたけど、体は正直で瞼が重くなり、そのまま俺は意識を手放した。 * 「ぐすっ…」 俺の前でいま……愛咲が泣いている? どうして…愛咲が俺の前にいんの?