「ありがとう……愛咲ちゃん」
雪ちゃんに感謝の言葉を述べられ、あたしの心の中に黒く憎い感情が芽生える前にあたしは屋上を後にした。
向かったのは隼斗の病室。
今日だけは許して……お願いだから。
これで本当に最後だから……。
ちゃんと、隼斗との関係に
ピリオドを打たせてほしい。
病室の扉を開けると、幸い、スヤスヤと隼斗は心地よさそうに眠っていた。
でも目の下には隈が出来ていて、
寝不足なんだろうと確信できた。
こんなになるまで頑張っちゃって……
本当に自分の体は大事にしなよ。
いつか…あたしにも隈ができたとき…
さりげなくカイロをくれたんだったよね。
そんなことさえ、今では
遠い昔のように思える。
じっと隼斗の顔を見つめていると
隼斗の耳がキラリと太陽の光で光った。
……これって。
あたしがあげたピアスじゃん……!



