「家のカギ探したけどなかった。
だから、仕方ないから連れてきたんだよ」
あぁ、それはありがとうございます……。
あたしはパッとに壁にかけられた時計を見ると、13時を指していた…ってことはまだ学校の時間だよね?
「…学校は!?」
なんでこんなところで
のんきに本なんて読んでんの!?
雪ちゃんと一緒にいてあげなきゃダメじゃん。
ほかの男の子に取られて
泣いても知らないよ?
「お前を一人放って学校なんて行けるかよ」
さらっと口から出たその言葉にあたしの胸はトクンと大きく高鳴って顔が熱くなってくる。
なんで、またこんなに好きにさせるの?
「…っそれはどうも。
でも、もう大丈夫だから」
迷惑かけちゃダメだよね……。