『じゃあ、体育館にでもいく?』
『あ、あぁ…』
コイツなら……任せられる。
コイツの隣なら愛咲も
きっと、幸せに笑えるだろう。
俺は全て打ち明けたけど、
宇都宮はYesとは言ってくれなかった。
愛咲のことは好きらしいけど、愛咲には他にそれ以上に好きな人がいる……とか言ってたな。
それって…自分のことかもしれないって思わないのか?
まぁ、少なくともその人は俺じゃないのは確実。
自分で思っておいて胸がチクリと痛んだ。
『たっだいま~♪』
『ただいま…』
家に帰ると、母さんたちと雪乃の両親がいた。
楽しそうに会話を弾ませて喋っている。
だけど、今の俺には
それはストレスでしかない。



