「えっ…///私?」
当の雪ちゃんは頬を赤く染めて、二人は仲良く手を繋いでゴールまで走っていった。
それを見ていた女子は
キャーキャーと悲鳴をあげていた。
大好きな人の背中をぼーっと見つめる。
思えば、今まで背中なんて見たことなかった。
ずっと、ずっと、隼斗はあたしの隣にいたから。
「やっぱあの二人って
付き合ってるんだってば!」
「お似合いだよね~」
隼斗はもうあたしには手の届かない人なんだ。
二度と触れられないキミの優しさに。
触れられるのは………雪ちゃんだけなんだね。
応援の歓声が今は遠く、遠く聞こえた。
あの時、夏祭りの時に
あたしが自分の気持ちに気づいていたら?
もっと早くに好きって言ってたら………
キミは今でもあたしの隣で笑ってくれた?



