「ねぇねぇ、片桐くんと笹原さん見た?」
「見た見たっ!仲良さそうに
二人で歩いて来てたよね!」
「お似合いだよね~!あの二人!!」
学校に着いてもそんな話が聞こえてきて、
思わず、耳を両手で塞ぎたくなる。
……もう、イヤ。
こんなことになるなら、
気づきたくなかった。
なんで、こんなにも恋って苦しいの?
恋って幸せなものじゃないの?
あたし……何もわかっていなかったのかも。
「愛咲…!!」
教室に入ると、真瑠がとても心配そうな顔をしてあたしに駆け寄ってきた。
「真瑠、おはよう…」
「あんた、おはようじゃないわよ!
連絡ないから心配したじゃない!」
「あー…昨日スマホ置きっぱなしだった。ごめんね」
昨日はとてもじゃないけど
スマホなんて見れる状態じゃなかった。
きっと、真瑠は優しいから心配してくれる。
その優しさに触れてしまったら泣き崩れてしまうと思ったから。



