あたし…自惚れてたんだよ。
隼斗はあたし以外誰も好きにならないって。
雪ちゃんを好きになるのだって
普通に考えてありえない話じゃない。
逆にあんなに可愛くて
女の子らしい子を好きにならないわけない。
「俺とお前はもう…幼なじみでもなければ友達でもない。ただの隣人だ……」
静かな部屋でぽつりと苦しげに呟いた隼斗の言葉があたしの脳内でリピートされる。
……ただの隣人。
もうあたしは隼斗の
そばにはいることさえ許されないんだね。
そう思うと、涙が出そうになったけど隼斗の前で泣くわけにはいかないからグッと唇をかみしめて今にもこぼれ落ちそうな涙を必死に堪えた。
「それにお前は勘違いしてる。
お前は俺のことなんか好きなんじゃない。
“かも”なんかつけてるし…」
あたしはすぐに“かも”なんて
付けてしまったことをとても後悔した。
恥ずかしくて、素直に好きだと言えなかった。