「全然大丈夫じゃない。
アンカーなんて…もうムリだって…!!」



ただでさえ、足遅いのに。



「んー、しかもバトン渡す相手が悪いよね」


「お前らいい加減仲直りしろよなー」


「そんな簡単に仲直りできたら困ってないわよ!」



もう、なんか泣きそうだ。


雪ちゃんと隼斗が楽しそうに話しているのを見ているだけで涙がこぼれ落ちそうになる。



「ねぇ、恭介。
私たち大事な話するから次の時間抜けるわ」


「ん。じゃあ、適当に理由つけとくわ」



「ありがとう」



真瑠はそういうと、あたしの手を無言で掴み、そのまま屋上に連れてこられた。



「ねぇ、愛咲。
なにがあったの?隼斗と」



屋上に来るなり、そういった真瑠。


まだ隼斗と何があったのかは、
真瑠たちには話していなかった。