でも、それって……
「なぁ、こんなこと
言うつもりなかったけど…」
あたしがバカだから
何か勘違いしているだけだよね?
なのに、胸の奥が
異常なくらいザワザワする。
「俺、ずっと前から愛咲のことが好き」
その瞬間、バーンッと大きな花火が咲いて夜空に散っていく音が耳に届いた。
「えっ…?」
あたしが好き…?
本当に…?
あの隼斗があたしのことが好きって?
「誰よりもお前が好きなんだ」
パンパンッと次々に
夜空に咲いては散っていく花火。
だけど、あたしはそれを見ることもなく、
あたしが見つめていたのは隼斗のアーモンドのような茶色がかった綺麗な瞳。
「ウソ…」
そんなの全然分からなかったよ。
ウソだと思いたいのに、あたしの目を見つめる隼斗はウソをついてるようには思えない。



