「プッ…食いじハンパねぇな」
隼斗がケタケタとお腹をかかえて笑う。
こんなに豪快に笑う隼斗を見るのは久しぶりで無邪気な彼が可愛いと思ってしまった。
「うっ、うるさいっ!!!」
「わかったから、
これ食べ終わったら買いに行くぞ」
「うんっ!!」
あれ……?
あたし、文句言うはずだったのにいつの間にか隼斗のペースにすっかり巻き込まれた。
もう…文句言うのも今更だし……ね?
「どの味にしますか~?」
綿菓子を食べ終わり、
かき氷屋さんまでやってきた。
もちろん!!味は…!
「イチゴ一つとレモン一つ」
「はーいっ」
ガリガリと氷を削る音が聞こえてくる。
隼斗…ちゃんと覚えててくれたんだ。
何年か前に一緒に夏祭りに来たことがあって
その時にもかき氷食べたんだけど、
あたしがかき氷はイチゴしかイヤって言ってたのをまだ覚えてくれていたんだ。



